キシマ

おんなのこきらいのキシマのレビュー・感想・評価

おんなのこきらい(2014年製作の映画)
2.6
学生制作の映画でも見ている気分でした。内容は良いのに、演技力無さすぎじゃない……?森川葵はいいです。主人公そのものが表れていて、妙なリアル感も適度にある。しかしそれ以外の登場人物達があまりにも浮き出てこない。特に木口健太は声が小さすぎて何言ってるかさっぱり聞き取れませんでした。

ふぇのたすの曲も「カワイイ」声と曲調はいいのですが、耳に残るほどビビッド感はなく、残念です。個人的には千石撫子のキャラソンを捩ったようにしか聞こえませんでした。これなら『渇き』で使われたでんぱ組inkの方が鮮烈なイメージを残していたよ。

BGMがないのも表現としてわざとなのかもしれないけれど、それならそれでもうちょっとグッとくる台詞なり演技なりカメラワークなりが欲しいです。少なくとも私には経費削減のようにしか思えませんでした。

あとこれは過食症というにはあまりにもおそまつ。そして可愛いを生きがいにしている割に、衣装ははっきり言ってダサい。2004年製作の映画ならまだし、2014年にしてはちょっと遅れすぎな気がします。さらに部屋の様相も「まとも」で、まったく可愛い女の子が住んでいる印象ではありません。

内容も、着眼点も良い。可愛いが生き甲斐の主人公も、一貫していてとても良い。それだけにその他の粗が目立ってしまっていたのが残念で仕方ないです。むしろこれは森川葵演じる主人公を目立たせるために狙った表現なのかもしれませんが、個人的には全くピンと来ませんでした。
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