つぐみ

人生は小説よりも奇なりのつぐみのレビュー・感想・評価

人生は小説よりも奇なり(2014年製作の映画)
4.0
ちょっと疲れてるし心があったまりそうなおじいちゃん映画でも見よ〜と思ったらめちゃめちゃキツイ話やないか!!
おじいちゃん版リアリティ・バイツやで…!!!

同性婚が寛容になってきたはいえ、まだまだ一筋縄ではいかないことは知ってる。でもニューヨークでさえこのザマかよ…世知辛さ…。

おじいちゃん側の苦しみだけではなくて、同居を余儀なくされた甥家族の息詰まり方もヒリヒリする。
特に彼らに敬意を示してたマリサ・トメイの変貌が秀逸で、見方によっちゃ「裏表ありすぎ」って責められそうなところだけど、やっぱ一緒に住むってなると「それはそれ、これはこれ」ってなるよ。
出来上がった家族に異分子が混ざるのってやっぱりストレスだもの。
ただ、そんなに狭くはなさそうなアパートにおじいちゃん1人入ることであんなに窮屈になるんだから、欧米のベッド暮らしは融通が利かないもんだな〜日本だとお客様用の布団さえあればどこでも寝られるしね〜

ワンエンドオンリーのパートナーシップを築いて一緒に過ごすことの平凡な幸せに私たちはなかなか気づかない。
だけど平凡な幸せってじつは1番叶えることが難しいんじゃないかって、ありきたりなこというけど切実に感じる。

若さの傲慢さも儚い美しさも描いてて、じーんと残る小品でした。
やっぱりショパンはいいなあ〜
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