あでゆ

ミッション:インポッシブル ローグ・ネイションのあでゆのレビュー・感想・評価

3.7
正体不明の多国籍スパイ集団“シンジケート”をひそかに追っていたIMFエージェントのイーサン・ハントは、ロンドンで敵の手中に落ちてしまう。拘束された彼が意識を取り戻すと、目の前に見知らぬ女性と、3年前に亡くなったはずのエージェントがいた。拷問が開始されようとしたとき、その女性は思わぬ行動に出る。

アクションは申し分なく、わざわざ長回しで表現する水中スタント(無音なので圧迫感がすごい)、飛行機、バイクチェイスなどのクオリティは凄まじい。ただし、前作と比較して前半は特にトムの一人芝居になっている感が強い。格闘シーンも多めで、スーツ着てトゥーランドットを観るシーンなんかはガジェットを含めて007感が非常に強かったように思う。

各キャラクターに関しては、微妙にキャラ変更を行っている。
イーサンは今作は割とコミカルに働いていて、飛行機のスタントのかっこいいけどちょっとダサい感じだったり、舞台裏での格闘の「あ、思ったより相手デカイじゃん」感など、みていていい意味でダサい立ち回りが多い。

ベンジーの印象も前作と比較して更にラフになった。天才ハッカーがチームに二人いて食い合っているので、本作ではお互いのハッカーとしての制空権がわからず、お互いに技術面ではバランスを取りづらそうにしている印象があった。
そのためベンジーはハッキング性能を薄くして、単なるアイドル、嫁としての能力を上げたと感じる。ただそのせいで、ベンジーがなんかしてる感が薄く、他のメンバーは基本何もしていないので、共闘感は少ない。

ストーリーに関しては割と雑で行き当たりばったり。最後以外は知的な戦いというものはあまりなく、全体的に筋肉で解決している風だ。後流石に名簿全部覚えましたは解せない。
ただ個人的に、序盤のIMFもどきのミッションブリーフィングシーンの、「私たちがシンジケートだ」っていうところはいつもと違うぞ!っていう感覚があってアガった。ラストのセリフが対応しているのも皮肉が効いてていい。
あでゆ

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