のん

ドリーム ホーム 99%を操る男たちののんのレビュー・感想・評価

3.4
長年住んだ家を差し押さえられ、有無を言わせず立ち退きを強要される主人公家族。家を取り戻すために自分を追いやった不動産ブローカーのカーバーの元で働くことになり…。

役者がとても良かった。主人公アンドリュー・ガーフィールドの弱気な小者感も、悪徳不動産ブローカー役のマイケル・シャノンの悪党感もすごく似合っていた。
そして「悪徳」と書いたけれど、カーバーにはカーバーなりの言い分があり「悪」とは言い切れない部分も興味深い(実際に悪いこともしているのだけど)。「この国は強者の強者による強者のための国だ」というセリフは確かにと思うところ。
ストーリー的には主人公の「悪魔に魂を売った感」が半端ないこともあって、なんとなくカーバーの肩を持ちたくなった。

それにしても、あと2分で出て行け。既にお前達は不法侵入しているんだ、という部分は実に恐ろしい。日本では考えられないというか。そして、このシーンをどちら側からも見せたのは上手いなと思った。

全体的に面白かったのだけど、個人的にはラストが残念な感じがしたので、すごく惜しい。主人公にしても母親にしても自分勝手すぎやしないかと。

あと、法律の説明が駆け足な部分があってよく理解できないまま進んで、???となったり。鍵で現金とか、エアコンとか、あの辺り詳しい人のレビューを探しに行かねば。

2016-040
のん

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