(2014.10.19改訂)
テレビ屋の映画などと、侮るなかれ。
映画畑以外のクリエイターたちが、日本映画にできていないものを作り上げている。
それは「劇場での一体感」だ。
カップルできても一人で来ても、共有できる爆笑の渦、笑いの空間、幸せな場所。画面の質とかマニアックなことではない、「劇場で観る意味」がある。
同じことは「劇場版テレクラキャノンボール」を観たときにも感じた。こちらはAVをベースに再編集したビデオ作品。会場は爆笑の嵐だった。
斬新な発想は、外の世界からの方が持ち込みやすいものなのか、と少しのさみしさを感じながらも、日本の映画人にはコミック原作の映画化に頼らずもっともっと奮起していただきたいと思った。
細かいところを見れば、いいたいことはある。
セクシー女優、ゲスト俳優の中には、劇団ひとりのアドリブを受け切れているとは言い難い人もいた。これも笑いにつながるからいいのだが、ある種の逃げとも捉えられる(ただそれでカットしてしまえばそれこそ嘘になるので、そこを含めての臨場感という意図があったのかもしれないが)。
そのあたりは、マキタスポーツ、安井順平など、(元)芸人の見事な対応力には舌を巻いた。
あと、一作目からのスケールアップを図ったが故に、ストーリーが難解になり、場面転換などで流れが途切れる。比較になるが、その意味では一作目の方が笑いには特化していたように感じる。
だがそれでも、映画として絶対のオススメとしたいのは、今作である。
すばらしいです!
500000000点!