「人は誰かのためになると思えば動くんです。」
私はこういう言葉や非正規社員のことなど、ニューマンドラマとして感激してしまったけれど、こういう見方しかできないのが、ガキなのかもしれない。この映画の原作は、こういうことを描きたかったのではないかもしれない。
そもそも、ネットというものを取り上げてしまうと、急に作品の質が下がってしまうようにも感じる。実際に、ああした理不尽な差別はあるし、人の裏側に哀しくなることの方が多い。誰かのために動く人が一人でもいれば、世の中はもっとよくなるのに、みんな自分のためにしか動かないことが多い。いつも哀しくなる。虚しくなる。
何かをアウトプットするとき、現実の告白めいた文章を書いてしまっては、ダメなんだと思う。それが社会で人を生かすようなもの、そして、俯瞰してみることができているか、それがアウトプットの最低条件。そして、いまも昔も、「おもしろい!」作品というのは、男と女、セックス、酒、ドラッグなんだろう。いつかこの限界を突き破ってみたい。現実には手に入れがたいこうした要素が、スパイスとして最良なのだと思う。最近は、現実に手に入れてしまったり、真に受けて実行してしまったりする人も多いので、世に出す際には、今回のような配慮が必要なのだろう。
そこまで読み取ってみて、おもしろいなあと思う。