小川勝広

キャロルの小川勝広のレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.3
差別や偏見の概念が違うOnce Upon a Time in America・・。
その50年代の空気感を色彩、16mmのカメラ、フィルムを使用して質感まで復元。人の尊厳に関わる言動を2016年式解釈に収斂させない為の空間設定は、主人公2人の繊細な言葉、動き、間接的に2人に突き刺さるセリフの縁取りをほのかに際立たせる。ヒアアフターを目だけで観客に伝えるラストは、アヘン窟のデ・ニーロの目を思い出した。