kikki

キャロルのkikkiのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.3
"私"が選択し、決断する。"私"を生きる。当然のことのようだけど、実は難しいと思う。
「自己定義」とは。そんなメッセージも感じた作品。
必然の出逢いがお互いを変化させる様は、流れる水のよう。ミステリアスで、匂い立つようなエレガンスのキャロルは本当に魅力的。そして、とても素敵なのは、若いテレーズを尊重する愛情を持っているところ。ランチメニューも決められなかったテレーズが、キャロルを真っ直ぐに見つめ近づいてくる迷いの消えた"私"はとても美しかった。パトリシア・ハイスミスが求めた"私"なのか。いざ、『パトリシア・ハイスミスに恋して』へ。彼女に会えるのが楽しみだ。
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