たいし

キャロルのたいしのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
3.8
ショーウィンドウに置き忘れた手袋。そこから始まる女性2人の逃避行。だが厳しい現実が彼女達につきつけられる。

母親のキャロルと写真家として働くベリベット。それぞれの生きかたは素晴らしいが、そこには本物の笑顔がない。
彼女達を輝かせるにはお互いの存在が必要であった。

この映画の魅力はやはりキャロルとベリベットの美しい演技力と50年代風の映像美だと思う。
会話の上品さの中にある深い哀しみ。
彼女達の瞳で感情を表す演技力は素晴らしい。
ルーニーマーラーは『ドラゴンタトゥーの女』の印象が強すぎるせいかこんな上品で繊細な演技もできるのかと驚いた。。

キャロルといえばクリスマスキャロル。
2人が出会ったクリスマスシーズンのデパート。。出会いも美しかった。。

自分らしく生きることを忘れてはいけない。妥協も許さない。強さと美しさと哀しみ溢れる映画でした。
たいし

たいし