み

キャロルのみのネタバレレビュー・内容・結末

キャロル(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

1960年代のアメリカ、あるクリスマス前、デパート店員のテレーズと美しい人妻のキャロルの出会いから翌年の春夏にかけての出来事を重厚に丁寧に追いかけた作品
ケイトブランシェットの装いはいつも抜け目なく美しいのに対して、最初素朴だったルーニーマーラが別れを経て美しく垢抜ける過程が良かった
全部鑑賞し終えたあとでまだ私には早すぎたのかもしれないと感じた
いくらキャロルが美しく装い孤独で自分を偽ってでも子供を守ろうとしても、テレーズを傷つけたことに変わりはない
もちろん元夫のハージも堅苦しい実家もキャロルにとっては窮屈だっただろうが、何度も何度もキャロルはテレーズに酷い態度を取っているのに最後にまた舞い戻った
そしてテレーズも、彼女を拒否しておきながら、自分に言いよってきた男達はもう誰も自分を必要としていないことに気づき、また彼女の元に戻る

本当に人を愛するとここまで傷つけられても戻りたいと思うのか、私には理解できない早すぎると思った

映画自体のテンポはとてもゆっくりとしていて色彩も冬らしくどこか暗いが、その雰囲気がケイトブランシェットとルーニーマーラの美しさを引き立てていた
キャロルの元パートナー兼親友のデビー役にオーシャンズ8でもケイトと共演しているサラポールソン
オーシャンズ8では全く違う役柄を演じているがこうしたしっとりした関係もとてもよく似合っていた
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