マシュー・ヴォーン監督の創造する映像てすごく面白い。
少なくとも映画監督や映画が大好きな人ならば自分の中で妄想やなんかで何かしらの飛躍する妄想で自分の見た映像がこんな風に流れる様に撮れたら、とかまたはそんな風に見れたら…みたいなシーンの流れ的なことに耽る筈だ。
彼にはそんな確固たるものがキッチリとそれもかなりカッコよく作れる人だ。
「キック・アス」の時もそうだったけどアクションの撮り方とか(教会やパブでの立ち回り)クライマックスの大仕掛けとかは彼の頭の中で起きている事がまんま映像化成されている感じがして好きだ。
そんな彼がまた一つオリジナリティ溢れる古き良きフォーマットをベースに全く新感覚のスパイ映画を創り上げた。
キングスマンとして暗躍するハリーは旧知の仲でも有りながらかつてのミッションで死んだスパイ仲間であり彼の息子エグジーの師として一人前にへと導くわけだが、これは監督ならではのスパイスで調理したひとりの青年のサクセスストーリーだ。
しかしストーリーはそんな生易しいものでは無くて大富豪ヴァレンタインが仕掛ける地球の未来を保全するための人類の大多数抹殺(という名目の支配化はさながら…アベンジャーズで出てきたサノス!笑)を阻止するために繰り広げるスパイアクションなのだが…これは何かアクション映画を見たいけど何見ればいいか悩んでる時に必見。
それは何故か。集中を切れさせない仕掛けで2時間あっという間だから!
映画はリズムよし、テンポよし、ストーリーよし。
変なラブロマンスも無くアクションにしっかり集中出来る。(ラストは007ばりのお約束はあるがw)
それに加えて紳士的な装いで洒落た雰囲気もあって尚の事良し。
キャストも盤石だ。
コリンファースは相変わらず紳士的な振舞いがハマりまくってるし(そもそも英国紳士なんだが笑)タロン・エガートンも今作をきっかけの飛躍は言わずもがな。
彼のストリート感溢れる感じから一転紳士の嗜みも備えた若き紳士になる姿なんかはカッコよくて堪らない。
相変わらずサミュエル・L・ジャクソンは悪者を楽しんでるし(タランティーノの中での彼はもっと輝いてるけど)
マーク・ストロングも渋味ある演技はいつ見てもいい。
マイケル・ケインからマーク・ハミル(!)といった豪華な布陣も脇に据え非常に見ていても安心するサポートまである。
まぁとにかくだ。
しのごの言わずビールでも呑みながらまたはコーラとお菓子でも準備してしっかり楽しんでみて!