あっこ

ヘイトフル・エイトのあっこのネタバレレビュー・内容・結末

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

タランティーノによる密室殺人ミステリー。所々の伏線張りだったり、技巧が「匠による映画を観ている」という実感を与える。クオリティに関しては敢えて書く必要もないでしょう、だって「タランティーノ作品」なんだもの。とはいえ、彼がしがちなだらつくエンディングは今回はなかったのは◎。また、相変わらず台詞はどれも素晴らしいが、あまり遊び心の無い作品ではある。
本筋とは全く関係ないが、『レザボアドッグズ』崇拝者としてはティム・ロスとマイケル・マドセンの共演に高まった(笑)

追記
1日消化をし終え、4.5→4.4に点数を変更。またネタバレ注意追加。
というのも、登場人物たちに奥行きがない。結局アホ署長はアホ署長、人殺し女は外道者、年寄り人種差別者は年寄り人種差別者、英国処刑人は悪者英国人、カウボーイはカウボーイ、主人公の股間を打った兄はただの悪者。どんでん返しは殺人ミステリーには無くてはならないのにそのパンチも弱いし、先行きも何となく読める。タランティーノは結末があやふやなエンディングを多用するが、今回それが成功したと思えない。ギャングを登場させるのはいいが、結局それがプロットに与える影響はほぼ無し。本当に追っ手が来るのか、という点でもハラハラさせてくれない。じゃあ一体ギャングであった必要は何?
この点数以下はさすがに厳しすぎる気がする。自分がタランティーノ作品愛好家なだけにアラが目立つ。決して完璧な映画ではない、とだけ。
あっこ

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