川崎邦彦

ゴジラ キング・オブ・モンスターズの川崎邦彦のネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

記念すべき令和ゴジラ第一作品目

真の怪獣王爆誕❗

昭和ゴジラも平成ゴジラも最大限にリスペクトし、一切の妥協も出し惜しみもしない「僕たちが見たかった大怪獣バトル」を実現させた夢の映画

「パシフィック・リム」で感じたこれのゴジラ版が観たいんだって気持ちをマイケル・ドハティ監督が叶えてくれました

ギャレゴジで少なからず感じた物足りなさ、もっとゴジラが観たいもっと怪獣が観たい
ならば叶えてしんぜよう

冒頭からすぐにゴジラの姿が映り、後は息つく暇も与えずラストまで怪獣&バトルのオンパレード❗130分の尺の中でどれだけ怪獣を撮せるか詰め込める限りを尽くしたか様なとにかく贅沢で濃厚な怪獣至上主義な映画である

恐らく今作を観た人の評価は二分されるだろう、傑作ととるか人間ドラマに不満を持つタイプかだ
だが真の怪獣映画ファンなら解るだろうが怪獣映画における人間ドラマはあくまでもオマケなのだと
登場人物が如何な行動原理で動こうがストーリーが進もうが主役は怪獣であり見せ場はバトルなのだと

そういう意味では今作の登場人物たちの行動やストーリーは単純明快である
怪獣を愛してやまない人間しか出てこない(笑)
ドハティ監督がインタビューで答えていたが「この世界に怪獣が現れるボタンが目の前にあれば迷いなく押すね」と、正にこの精神の体現がエマ博士だ
怪獣が復活するボタン?押すね!怪獣が暴れて世界が混沌と化す?喜んで!最後は怪獣と共に死ぬ?本望だ!怪獣マニアの精神そのものじゃないか
だからこの作品は怪獣映画としては100点満点の最適解なのです

しかしこの映画におけるゴジラ映画へのリスペクトは半端ない
映画、台詞、小道具、設定、音楽等様々な要素の至るところにオマージュやイースターエッグが捧げられているし、ゴジラやキングギドラら怪獣を単なるモンスターではなく、自然摂理の超越した神話の世界の生き物であり、人間より上位の存在、ある種の信仰の存在として畏敬の念を持って扱っているところに、歴代のゴジラ映画への深い造詣が観てとれた

エンドロールのクレジットでキャストの最後にゴジラ、ギドラ、モスラ、ロダンとありそれぞれがhimself、herselfと表記されていたところにグっときた
ゴジラはゴジラとしてこの映画に出演しているし、モスラはやっぱり女性として扱われているのだなぁと感動してしまった

エンドロール中に伊福部昭のゴジラのテーマ曲のアレンジが流れた時に子供の頃にVSシリーズを観ていた時の感動と余韻が思い出されて、不思議な懐かしさを感じた
大人になってまた怪獣映画に純粋に感動させてもらえたことに感謝したい
モンスターバースの更なる続編に期待‼

アメリカナイズにブラッシュアップされた四大怪獣がとにかく格好いい‼
オキシジェンデストロイヤーでもゴジラは死なず芹沢博士がゴジラを復活させるために命を捧げる初代「ゴジラ」の逆展開というオマージュが凄く良い❗

「さらば友よ」



キングギドラの復活フラグ❗キター
川崎邦彦

川崎邦彦