青山

グランド・イリュージョン 見破られたトリックの青山のレビュー・感想・評価

4.0
とりあえず、前作のあまりの面白さにめちゃくちゃ期待して観たけどその期待も超えてくれた。相変わらず最高のエンタメ映画。

ミステリーとしてみると、初見の前作に比べて続編として身構えて観る今作の方が驚きはやっぱり薄らいでしまう。また、作中で種明かしされるトリックの質量も(ちゃんと比べたわけじゃないけどたぶん)減ってる。が、それでも二転三転する展開や細かいところでの騙し合いでの、これでもかとばかりのサプライズ演出に「おっ!」「はっ!?」と翻弄されながら観られた。

今回良かったのは、明確な敵役(ハリーから一転して嫌な感じ全開のダニエル・ラドクリフ)が序盤から登場する。これによって丁々発止......というにはあまりに大掛かりな騙し合いバトルの興奮がストレートに伝わってくる。話の導入となるホースメン復活ライブの興奮とそれを乗っ取られるハラハラ感から既に引き込まれて、その後の(ネタバレになるから書かないけど)あれやこれやをノンストップで楽しめた。

それからそれぞれのメンバーの見せ場もバッチリ(紅一点だけは冒頭にそれがあるのが可哀想w)。彼らの魅せるイリュージョンはもはや斬魄刀とか山風忍法の類の何かである。卍解すると雨をストップモーションで見せてくれる。あれには鳥肌立ったよ〜〜。

そんなこんなでカタルシス満載のハイテンションな知的異能バトルアクションだった。終わり方も続編作るつもりがありそうな感じだったので期待しちゃう。
青山

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