紅茶

ストレイト・アウタ・コンプトンの紅茶のレビュー・感想・評価

4.0
N.W.A.の自伝的映画。ケンドリック・ラマーまで連綿と続くコンプトンの歴史の一部。こうして時代を俯瞰的に見ることが今は出来るが、N.W.A.がコンプトンから出てきた当時、ラップはジャンルである以前に一過性のものという認識があった。そんな状況下、音楽に詩というメッセージを乗せた形で、表現者・民衆の代弁者として市民権を得たという事実は、彼らの楽曲がのちの暴動で自ずとアンセム化するのは想像に難くない。N.W.A.の短い歴史が映画の尺で言えば長い方に入る2時間30分という枠組みで描かれるので、その濃密具合は凄まじい。
イージー・Eのいかにもラッパー然とした振る舞い、ドクター・ドレーのナード的な音楽愛好家としての立ち位置、アイス・キューブの詩人としての顔。こんなにもキャラ揃いの面々だったのかと改めて思う。
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