Satouko

オデッセイのSatoukoのレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
4.4
火星に1人取り残された。
正直こんなにも残された物資があるとは思っておらず、かなり何もない状況でどう乗り越えるかというストーリーを期待していたので、途中からは'なんだ'な気持ちに。でもよくよく考えてみれば、火星にほぼ何もない中長い間を過ごすなんて映画の観すぎだなと思い直した。とにかくマークワトニーの技能面はもちろん、どうやったらその強い精神力を持てるのかと釘付けになるほど感銘を受けた。計画やミッションについてはその場で理解したぐらいでもう全然覚えてないけど、この業界で働く人たちから見える世界、物の見方や考え方はどんなものなのかとか、技能力と精神力はイコールでなくてはならないのかとか、どれくらい大変な訓練を受けているのかとか、世界を大きく感じたというより、いい意味で自分をとても小さく感じた。
気になっていたユーモアの頻度は丁度よかったと思う。マークワトニーの人間性をここから大いに感じることが出来た。火星で音楽が聴ける、映画が観れるなんて驚きと同時に、娯楽があってよかったなと心から思った。ただ気付けばソル___。全ての日数を朝から晩まで朝から晩までなんて無理なのは百も承知だけど、ソル数に対して、もう少し火星で過ごすという1日の重みを描写して欲しかった。セバスチャンスタンが出てるとは知らず、ジェシカチャステイン、ケイトマーラ、クリテステンウィグ、ショーンビンと気にしてなかったけどかなり豪華なキャスト達。役はサンダース長官とリッチパーネルがお気に入り。最後のワトニーの表情には、込み上げてくるものしかなかった。エンドロールではいつも以上に、こういう映画をもっと観るべきなんだと思わされた。映画館でこんなに時間の流れをじわじわと感じながら観ることが出来たのは初めて。
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