海苔

オデッセイの海苔のレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
3.6
勉強が嫌だ!となる子に勉強しなさいと言うよりは、この作品を見せた方が良い。ディスコミュージックに目覚めたり家庭菜園に目覚めたりはするやもしれんが。

ちょいとネタバリあり。
当事者で無い外部からの理不尽さをしっかり描く事と、知識を持つ事とそれらの使い方と大切さを、生存への可能性の選択肢と描き伝え、宇宙と言う把握しきれない圧倒的恐怖の中でも人は、生きようと足掻く事が出来る。
未知なる場所で生存できたのは、知識を生きる術に変換出来たから。ブラボー!

「なんで勉強しなきゃいけないの?」と言う問に、大人はただただ「あなたの為よ~」と言いがちだが、そのあなたの為を補完してくれるような作品。
主人公が絶望的状況下でひたすらに明るいことも救い。予告編で感じた暗さが無くてビックリしたw
小難しい用語だらけかと思って観たが、ずっとディスコミュージックの話。つまり身近。なのにいきなり16進数が出て来てそれを火星と地球の意思疎通に利用しようと思いつく柔軟さにビックリする。歴史と数学と化学が合わされば、火星と地球でも原始的な交信可能でした。

教えが思いの外沢山あるし、自分と言う存在や進路、勤めに迷ってる人の気持ちを軽くしてくれる。ポジティブ作品。自己肯定感爆上がり。今絶望の縁に居るって人や、何で生きてんだ?って人は一先ず観てくれ。んでYouTubeでディスコミュージック作業用BGMかGet Wildを聴けば無敵な気分になれるよ。

孤独でも生きてりゃどうにかなるし、火星に1人ぽっちにされたからなんだと言うのだ。生きる事もただ時間を過ごす事も、楽しんだら勝ちなんだからいちいち意味を求めなくてもいいんだって事を、まさに宇宙規模で伝えてくれるインターステラーみたいな難しさの無いライトな宇宙系作品でした。
海苔

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