トモピー

オデッセイのトモピーのレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
5.0
実はこの映画、3カ月以上前にレンタルして既に2,3回観ているのですが、なぜかずっと後回しにしてきたみたいなんです。
まだレビューを書いていないことに気付いたので、書くことにしました。

ここ3年、連続で宇宙を扱った映画がノミニーに挙がっているのをご存知でしたか??
「ゼログラビティ」に始まり「インターステラー」そして本作「オデッセイ」。
前者2作品はオスカーを獲得しているのに、個人的に一番面白かった本作だけがなぜか一個も獲れなかったのが、どうにも理解しがたいのです...
まあ、今年のアカデミー賞では「マッドマックス」がかっぱらっていってしてしまったので、「オデッセイ」の存在が若干霞んでしまったのでしょうね~
タイミングが悪かったのかもしれません...残念...

そろそろ本作の内容の方に移っていきたいと思います...
オスカーの前哨戦とも言われるゴールデングローブ賞ではミュージカル/コメディ部門の作品賞を受賞しました。
この映画がどうしてミュージカルの方に引っ掛かるのかと言いますと、本編中至る箇所でディスコミュージックが何曲も流れるからなんです。
"サバイバル映画=シリアス"という従来からの固定観念をポップテイストの曲が見事に打破しています。
なんとまあ、選曲のセンスが良いこと!!
このように本当にユーモア全開でシリアスすぎることもないので、万人向けなんじゃないかと思います。

内容は「ゼログラビティ」と同じくサバイバル映画です。
前作では主人公が孤立無援でひたすら息苦しい演出になっていましたが、本作は全くの正反対なんです。
主人公のマット・デイモン演じるワトニーは一人で踊っておりました~!!
危機的な状況というのは変わりないのですが、そこを敢えて笑って観られるコメディ要素満載の映画に仕上げたのです。
もうこれには参りました...大大大好きです~!!

監督は「グラディエーター」や「ブラックホークダウン」、「エイリアン」等で有名な巨匠リドリー・スコット。
この監督の作品って、あまりハズレがないから安心して観られるんです。
しかしそれでも本作はずば抜けて一番のお気に入り!!
ストーリー、キャスト、映像全てにおいてパーフェクト!!
文句の付けようがありません...

本編をとびきり明るくポジティブに彩りつつも、一方で火星という環境下での厳しさや困難もしっかりと組み込まれているので、ただはっちゃけているだけの宇宙飛行士の映画ではありません。
それにしても、過酷な状況に立たされながらも楽観的で口達者なワトニーが2時間存分に私達を楽しませてくれます。
しかもワトニーはただの宇宙飛行士ではありません...
生物学者だったんです!!
人糞を肥料にして栽培された100%オーガニック火星産ジャガイモが斬新!!
ジャガイモの生命力に改めて驚かされました。

こんなサバイバル映画は観たことがありませんでした!!
色々な面で革新的な作品だと思います。
現在、英語の原作にチャレンジ中~
トモピー

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