りー

世界から猫が消えたならのりーのレビュー・感想・評価

世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)
3.9
試写会2回目。

1回目より2回目のが泣いたし、2回目見た後の方が評価が上がった。余白が多い映画で退屈してしまうところもあるかもしれないが、ひとつひとつのセリフが響いてくる。

佐藤健が演じる主人公には名前がなく”僕”役、宮崎あおいは”彼女”役、この作品の意図が分かった時より一層胸にグサっときた。あえて役名を与えない理由、、この作品は余命わずかな主人公と、もうすぐ大切な人を亡くす彼女とに自分を重ねることができる。見る側の経験でこの映画のストーリーが完成されるのだと。見終わった後、心に空いていた隙間が埋まった気がした。

佐藤健の演技力は毎回想像を超えてくる。母を想って泣くシーンは観ていて涙が止まらなかった。あんなに自然に泣ける演技をする俳優は見たことが無い。素晴らしい俳優であると再認識した。

そして2回目の試写はサプライズ付きであった。HARUHIの歌声が響くエンドロール、流れ終わった直後生歌を歌う本人が登場してきた。鳥肌。感動。この作品のためのこの歌声だと改めて思った。劇中歌を総プロデュースしたのは小林武史。納得。そのあと佐藤健、宮崎あおいが登壇。本人目の前にしたら、より一層感動が高まった。
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