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世界から猫が消えたならのOKADICKリムのレビュー・感想・評価

世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)
3.2
ある日、脳腫瘍と告げられた“僕”の前に僕に瓜二つの悪魔が現れる。
悪魔は「この世からいらない何かを1つ消せば寿命を1日延ばしてやる」と言う。
半ば無理やり《電話》を消すことにした僕だったが、どうやら消したものの今までの思い出等も消えてしまうらしく、電話がキッカケで出会った彼女(今は元カノ)との思い出も消えてしまった。

翌日、次はこの世から何を消すかと聞かれ、半ば無理やり《映画》を消すことにした僕。映画がキッカケで出会った親友タツヤとの思い出や関係が消えてしまった…

というか「映画を消すとかお前の一存で決めるんじゃねぇ!!」とブチ切れの鑑賞者の俺は猫が消える云々より佐藤健の死を望むのだった。


今年一番泣けると話題の『せか猫』を観てきましたが、僕の心は終始無風で残念ながら1滴も泣きませんでした。
映画友達の濱田岳演じるタツヤが僕のために《最期の1本》を探してくれる場面等はグッときましたが、正直あんな映画友達俺は苦手です。

また、電話越しで
「今メトロポリス観てます?しかも、クライマックスですね!」
っていう宮崎あおいのシネフィルっぷりも凄まじい。

モノローグはもう仕方ないとしてクライマックス等説明台詞が多い割に説明不足もあってバランスの悪い配分な気が…。
『ファイトクラブ』のアイコンとしての登場は上手いなぁと思ったのに「そこ台詞で言っちゃうのかよ!」と肩透かし。

主人公の役名が“僕”だったりする点からわかるようにキャラクターの個を廃して、観客一人一人に当てはめられる温かくて優しい良い映画なんですが、もう少し映画としての質を上げられたであろう惜しい作品でした。

奥野瑛太さんがトムさんという役で出てくるのですが「いやマイティーだろ!トムは水澤紳吾さんだろ!(サイタマノラッパー参照)」とかツッコんで集中しなかった俺が悪いんでしょうけど。

旅行会社みたいなロケ地の美しい映像の数々は良かったです。
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