あとくされ

世界から猫が消えたならのあとくされのレビュー・感想・評価

世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)
3.4
濱田岳ムービー。ヒロインは泣き叫ぶシーンが印象的、生きてやる。『いま、会いにいきます』との関連を知って、言われてみると映画の雰囲気が似てるわ。…

概念がなくなる寓話なんだけど、主人公は無くなった概念の記憶があるのかね、無くなってからも。あるんだろうな、だから死を選べるようになったのだろうから。

そもそものところで生に執着しているという感じじゃなかったんだよね。恬澹としているというか。郵便局でも、たぶんバイト。(あの郵便局内の雰囲気は良かったな。働いたことのある人がわかる空気感。)やんわりと生きているというか、生きてやると絶叫しているのでもない。ただ、別の表現としては生きたいという想いはあった。そういう感じ。概念ひとつひとつ消されながら「ぼんやりと死ぬより生きてるほうがいい」って方向に流れていく主人公は何様やねんって見えるのだもの。なのにそういう生き方は別に不自然なものでもない。ありきたりなもの。
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