カメダリョウ

の・ようなもの のようなもののカメダリョウのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

落語とは不思議な芸能である。
(初めて披露される新作を除けば)誰もが知っている物語を聴く。そもそも、その物語自体もたいていはしょーもない展開で、オチはだいたい駄洒落。そんなものの何がおもしろいのかは分からないけれど、上手な人の落語はとにかくおもしろい。寄席のライブ感のなせるワザかと思いきや、録音でもおもしろい。しかも何度聴いても、毎回同じところで同じように笑ってしまう。
ところがヘタクソな奴の落語は、クスリとも笑えない。なにをしょーもないハナシしてんだよ、と。

残念ながらこの映画は、後者。ヘタクソな奴の落語くらいつまらない。
おもしろくなりそうな要素はいくらでもあったけれど、まったくおもしろくない。
最後の落語会で「めくり」の志ん田(しんでん)が志ん魚(しんとと)に書き換えられるところだけは見事だったけれど。