よー

セッションのよーのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.3
2024年55本目
異様な作品すぎた。
最後の10分間くらいに全てが詰まっている。
ここまで見入ってしまったラストシーンはないかもしれない。
正直なところを言うとそこまでは「うわ…きっつ…」という気持ちでこの作品を見ていた。
演奏シーンは神がかっているのだが、フレッチャーはとことん嫌なやつだし、アンドリューもどんどん狂気じみていく。
そしてどんどん人生が狂わされていく。
正直見ていて気持ちの良いものではなかった。
自分も一時期音楽をやっていた(しかも打楽器)がその時は「楽しむこと」優先の甘ちゃんだったため、とにかく主人公が異様なほどに苦しむ姿を「わかるけど…わかりたくない…」という気持ちで見てしまう。
でも、その全てを「わからせてくる」ラストシーン。
悔しいが圧倒されてしまった。
そして自分のやっていた音楽が甘々であったことも思い知らされた。(まあ作品と比較するものではないが)
まあスタンスの違いだし自分は趣味だしという気持ちもあるし、この映画はかなり異常だとは思うがこれほどの熱量を音楽に注ぐということの素晴らしさ、異様さを感じることができた。
よー

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