KUMI

セッションのKUMIのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.0
勝手に胸糞映画だと勘違いしてたけど全然違った…!!

バスケやサッカーなどのスポーツと、絵画や音楽といった芸術では才能の認められ方や周囲からの評価は全く違う。数字では表せられない実力というのはなかなか分かりづらく、この主人公の家庭での会話をきいても苦しかった。

モタモタしていて時間に遅れたり会話が下手な主人公だが、鬼教師の指導に誰よりもしがみつき求める音楽を奏でられるまで文字通り血の滲む努力をする部分が尊敬でしかない。

この映画のクライマックスである最後の演奏シーンも、ニーマンとフレッチャーの中では通じ合い追い求めていた完璧な演奏をしているが、父親視点で観ると、やっとフレッチャーの洗脳ともいえる鬼畜指導から解放されたと思いきや、気が狂ったようにドラムを叩き続ける息子の姿をみてどんな気持ちだったんだろうか。
主人公は音楽に依存すると共にフレッチャーに依存しているのが感じられました。
胸糞と胸スカが交互に襲ってくる作品でした。
KUMI

KUMI