TheyMadeMe

セッションのTheyMadeMeのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.0
全編を通して、主人公・ニーマンのポジションを意識させられる作りになっている。のし上がるか、落ちるか、常に緊張感がある。観客はニーマンの抱く競争心を共有する。さらにフレッチャーがありとあらゆるプレッシャーをかけてくる。

ラスト、天才的境地に達する場面。
フレッチャーが創造したかったプレイヤーが遂に生まれる瞬間。この映画の良いところはパワーハラスメントをただ否定するのではなく、その先に辿り着く境地の素晴らしさも描いている。いわゆるスポ根ものである。けれど、この物語の主人公は反抗する。ニーマン自身も音楽に魅入られ、狂気じみてくる。まるでフレッチャーの狂気が乗り移ったかのように。観客はその世界を体験することができる。だから面白いのだ。

サブストーリーとして恋人を描いています。物語の緩急になっていますし、彼女に別れを切り出すシーンもニーマンの変化を上手く物語っています。

後半の事故に合うシーン。
物語に意外性を与えつつも、ニーマンのキャラクターがよく出ています。"どんな手を使っても"やろうとする執着心である。

序盤のフレッチャーが"引き抜き"をするシーン。選ばれなかったと思ったら、そうじゃなかったパターン。テクニカルでとても好きです。が、、先に製作されたブラックスワンで同じようなシーンがあります。
よくある表現なのかも知れませんが、、。
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