Anuy

セッションのAnuyのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.3
情熱がいき過ぎると狂気になる、紙一重なものである。

アンドリュー(マイルズ・テラー)が
フレッシャー(JKシモンズ)と
スタジオで主奏者を決める
セッションをするシーンが最初の衝撃で。

アンドリューが
ドラムを叩きすぎてスティックから血が出ていて
フレッシャーが物をアンドリューに投げ
アンドリューの過去をごちゃごちゃ言い、、

フレッシャーの教え方の度合いが尋常じゃない。

生徒と教師の関係性をとっくに越えてて
この関係性ならどこまでのレベルを
試すことが出来るのか問われてるんだと。

アンドリューも
フレッシャーの極端な教え方への
反骨心と根性だけで
家族も恋人も犠牲にして
どんどんドラムにのめり込んでいく。

個人練習のシーンで
血豆に絆創膏何枚も貼って
氷水に手を突っ込むシーンのカメラワークが
印象的でした。

事故に遭ったのに
血だらけで会場に向かうシーンは
ただの狂気でしかなくホラー。

最後の演奏シーンは息をのむものでした。
観客を途中から見せず
フレッシャーとアンドリュー2人だけの
セッションを映していて
汗や血、周りの静けさ、全てがリアルで。

終わり方は、、
この後の2人はどうなったんだろうなー
って想像するのが意外と楽しかったり。

何よりこんなの実際ありえない
って思ったらデイミアンチャゼル監督の
高校時代の経験談だったこと
そして製作当時まだ28歳だったことが
一番の驚きでした。

カメラワークがちょこちょこ
LALALANDと同じだったり
監督が音楽を敬愛してることが良くわかったり。

個人的にはセッションの方が好きかも。

タイトルは原題通り「Whiplash」の方が良かった。
曲も同じもの使われてるし
この単語の意味もとっても重要なので。
Anuy

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