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セッションのbucciaのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
4.5
キャッチコピー『ラスト9分19秒の衝撃 映画史が塗り替えられる』その言葉に偽りなし!だいたいこんなキャッチコピーを書いてしまうと斜に構えて観てしまったり、期待値が上がりすぎて肩すかしを食らったりと残念なパターンになりがちなんだけど、この映画に限ってはそんなことは決してありません。どんなに自ら期待のハードルを上げたとしてもそれ以上の衝撃をうけること間違いなし!

教官が狂ってれば、生徒もまた狂ってる。まさに「狂気」VS「狂気」歪な師弟関係の狂ったレッスンは音楽を舞台にした格闘技のようなものでした。復讐という名の殴り合いの応酬の中、フレッチャーが仕掛けた罠に逃げずに立ち向かい覚醒したマイルズ、あれほど憎しみ合った二人がラストで認め合うことができたカタルシスとその余韻に浸るかのように続くエンドロールは最高の展開でした。まさに傑作!

監督はこの作品が長編映画デビューのデイミアン・チャゼル。わずか28歳でこの作品を作り上げるとは恐るべしその才能。この作品では脚本も担当しており、個人的には監督としてよりも脚本家としてのデイミアン・チャゼルに注目しています。
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