トメさん

セッションのトメさんのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
3.8
この映画でもいってたけど、とてつもなく不条理な厳しい指導をしないと今まで以上の芸術や音楽、仕事は生まれない。そのことばには、かなり納得させられてしまった。でも、現代の世界ではもう受け入れられることはない方針であると思う。それに対して、嘆き哀しむ人もいるでしょう。もう二度といままでのものを超えることはできないと嘆く人もいるでしょう。だから、そういう人はこの映画をみて「そうだそうだ。こうじゃないといけないんだ」と思うかもしれないけど、僕は、それよりも過去について思いを馳せてしまう。いまでこそ、なにかしらの行き過ぎた指導があれば、ニュースに取りただされるようになったが、昔は今以上にそんなことがあったのだろう。

それを考えると伝説のジャズミュージシャンであるチャーリー・パーカーが生まれるまでにどれだけの犠牲や、場合によっては死者がでただろうか。それを考えると適当にいままでの音楽や芸術やスポーツを見ることはできないのではないかと思う。


いままでの方法でいままでを越えようとするとこうしないといけないよというのを教えてくれている気がする。「どう?ここまでしないといけないんだよ?指導者のあなたにはこれができる?」ということ。だから、ここは転換期。いままでの方法はある種の限界を迎えた。だから、違う方法で、いままでの方法もいままでを超えていく転換期。でも、いまの指導者が、そういう風に育っているので、それをするしかないというのが現状だから、ここで、その流れを打ち切る努力、最善の策を考える努力、勉強をみんなでしていかないといけない。前時代の人達は、こうやって成功してきた。じゃあ我々の時代はどうやって成功する?

まあ、成功という考え自体が行き過ぎた指導というものを生んでいるというのも確かなのだが。それも乗り越えて、心理学、生理学、脳科学、遺伝学、いろんな英知を結集して、前時代を越えよう。
トメさん

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