評価が難しい。
ストーリーは単純で、話の流れを見失うことはないと思う。
ただ、話をどう解釈するか、という点において受け取り手により幅がある映画であり、案外複雑さを奥にもつ。その原因はフレッチャー教授の言動にありそうだ。
私個人としては、この映画に、芸術への高まりは狂気を必要とする、というメッセージを強く読みとった。フレッチャー教授というアクの強い触媒がなければラストの演奏はなかったのではないか。
観た後の感想は、比較的薄いものだったが、色んな人の感想を読むうちに厚みがでてきた。傑作とまではいわないが観る価値はあると思う。