ながねこ

百日紅 Miss HOKUSAIのながねこのレビュー・感想・評価

百日紅 Miss HOKUSAI(2014年製作の映画)
4.2
アニメでしか描けない時代劇。
良作です。

『駆込み女と駆出し男』のすぐ後に見たのですが、こちらも違った形で江戸の魅力を見せてくれる良作でした。
現実と非現実の境目が不明瞭な話は、やはりアニメ向きですね。
映画としても、画で語るシーンの演出が上手く、粋でした。特に終盤は見事。

ストーリーですが、原作とはかなり違っています。
私は映画→原作の順だったので楽しめましたが、原作好きな方が不満に思うのは理解できます。
ドラマチックではないものの、お栄と妹を中心にした人間模様や日常が丁寧に描写され、一応一続きのストーリーに編集されています。

キャスト。
正直言って主演の杏が一番ビミョーで、後は違和感ありません。濱田岳と高良健吾の上手さにはびっくりしました。

あとは個人的萌えポイントの話。
・「私が見てみたい江戸の風景」満載な点。日本堤から見る新吉原、火事と町火消し、両国橋を渡る物売り、さらにまさかの陰間茶屋まで!(笑) テンション上がりました。吉弥くん好きです。
・浮世絵から飛び出してきたような化け物たちが見れた点。アニメならではですね。不気味で大迫力で素晴らしい。
・江戸とロックの融合。案外合うのよ、これが。
・言葉遣い。大好きな江戸弁。「私」を一人称にしている人が誰もいない素晴らしさ。

長くなりましたが、時代劇アニメの繁栄も願ってます。オススメです。

2015/5/28 TOHOシネマズ日本橋(←ここ重要)で鑑賞。
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