こげ

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのこげのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます


ジャパンプレミア試写会にてIMAX3Dで鑑賞させていただきました。

人生最強の推しジェームズ・キャメロンの13年ぶりの新作という事でそれだけで満点評価なんですが良かったところイマイチだったところは正直にレビューしたいです!

【全体感想】
一言で言うなら、「早く4DXで観たい!」

【映像面】
・良かった所
 皆さん口にしてますが流石の美しさ。特にキャメたんが愛し続けた海がテーマという事でディティールが半端ない。海への情熱が迸るような透き通って色彩豊かな美しい世界。ずっとこの海を泳いでいたい。おそらくキャメたん自身が感じたことをこちらにも伝えようとしているからこその出来なのが伺える。
 3Dの使われ方もやはり上品で、派手派手に飛び出させようとするのではなく奥行きに使い世界への没入度を上げてるのが本当に好き。
 また生き物たちのCG感のなさが良かった。1作目アバターで観客が1番喜んだのはイクラン飛行シーンだということを知っているキャメたん流石観客の望むものを外さない。今回は空はもちろん海の中も飛ぶ。しかもそういうシーンがめちゃくちゃ多い。最高。イルカちゃんみたいな子も可愛いし、ワニっぽい強そうな子も可愛い!乗りたい!!!
 個人的には(名前を失念してしまったのですが)クジラちゃんとのアレソレが最高に滾った。これは本編観た人満場一致だと思うけど交流シーンで心洗われ、過去で涙し、活躍シーンでどちゃくそ熱くなるので今回1番の見所かもしれん。WOWのアイドル。応援上映だったら、賢い!あまりにも賢い!!!って泣きながら応援してたかも。(物理的に)でっかいのとちっぽけな人類のサイズ対比大好きなので(ポスターも良いですね)そこも推しポイントです。

・イマイチだった所
 3Dサイコーーーーーなんだけど、せっかくの美しいIMAXの映像が3Dメガネのせいで少し暗くなってしまうとこ。
 2DのIMAXでも上映してくれないかなーーー無理かな。
 キャメたんが以前雑誌のインタビューか何かで言ってたと思うけど早くメガネなしで3Dが観れる映画館作って欲しい。

【ストーリー】
・良かった所
 またスカイピープルvsナヴィになるかと思ったらどちらかというとより個人にクローズアップしてクオリッチvsサリー家になったのでさすがキャメたん同じだけど違うものを出すのが上手いなー!となった。
 また登場人物、キリや某男子のように「中間」に属する立場が増えて複雑さが増して、そこで生まれるドラマは良かった。
 映像の所でも触れたけどクジラちゃんとのシーンは全部全部最高。辛いシーンもあるけど。
 1番ゾクっとしたのは、クライマックス付近のサリーからネイティリにかけた言葉「◯◯◯っ◯◯◯。今すぐ」(台詞うろ覚えですいません)
 その言葉を受けたネイティリが、ゾッとするほど気高く美しい猛獣にすうっと変化するとこ。
キャメたん作品に出てくる、つえー女大好きなみんな達は今回も大満足よ。つえー女といえばケイト・ウィンスレットがやってた族長の奥さんも苛烈な女でよき。
 だが心優しく穏やかなキリちゃんのような別種の強さもあってそこも良かった。

・イマイチだった所
 エンタメ映画で1番大事なのはストーリーを貫く強固な一本の芯があるかどうかだと思っている。WOWはそこが少し曖昧で弱かったように思えた。後先考えずただ戦えば良かった前回とは違うからこその選択だったと思うし、人生とは映画のように簡単に問題が解決するものではないというのはわかるけれど。
 この話はどこへ向かう話なのか、目指すべき結末や目的が明確であればあるほどその牽引力は強くなる。指輪物語なら「指輪を捨てる」、タイタニックなら「豪華客船が沈む」、トップガンマーヴェリックなら「ミッションを完遂する」など、多少枝葉が増えようとそこさえブレなければ観客は「この話どこへ向かってるんだ…?」と迷子にならずに済む。その点で言えば1作目のアバターの方が芯があったように思う。
 またキャメたんの作品では最初と最後で主人公の人生に不可逆的で劇的な変化が起こりがちでそれがまた深みがあって好きなのだが、今回はそこも少し弱かったように思う。続き物を想定しているから単品映画とは違うと分かってはいるが、パンチが弱く感じるのは否めない。
 登場人物が多く少し感情移入のし辛さを感じた。ストーリーの重要シーンなので伏せるけれど、とある事が起きた時、自分は別の子へ感情移入していたので、ジェイク達と同じ気持ちになるのが少し難しかった。
 キャメたんの映像面での革新さももちろん敬愛しているけれど、どちらかというとストーリーの革新さを愛してやまないのでその面が弱いアバターシリーズは少し評価が落ち着いてしまう。



 しかし情報量多すぎて正直まだまだ語りきれない。
 キャメたんの過去作を彷彿とさせるシーンがいくつもあって監督ファンへのウィンク感じたわ。火薬量の多い映画は良い映画。

 公開したら何回か観ることになると思うけど何はともあれ4DX早よ観たい!映画館で観る映画最高!をまた体験したーい!
こげ

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