甲子園の魔王

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターの甲子園の魔王のネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

3Dってすご…!!

監督おすすめのドルビーHFR3D版(字幕)で視聴。流石、3Dで名を馳せただけあって映像面は文句無しに素晴らしかった。特に水中の表現は臨場感がすさまじい。
前作と比べてどれくらい技術が進歩したのかは素人の俺には分からないが、なんだかナヴィの表情が前作よりも人間的になった気がする。子供達もめちゃ可愛かった。

映像のクオリティが高い分、ストーリーは粗が目立った。“侵略者である人間を返り討ちにする”というシンプルさは良いとして、登場人物みんな自分勝手すぎる。自分達の部族を巻き込まない為に拠点を離れたのに、海の民は巻き込んでもええんかい!ジェイクが各地に災いを齎す存在になってしまっている。
ネイティリは人間への憎悪丸出しだし、なによりスパイダーにヘイトが集まる構成になってしまっているのが不安。3以降で大佐が暴れる度に「あの時スパイダーが助けなければ…」とチラついてしまうだろ。てかそもそも森焼き払った敵相手に何をニコニコしとんだオイ。
キリの出自もお預けで、今回倒した相手も捕鯨(トゥルクン)チームくらいのもんで将軍はピンピンしている。3時間もあるのにあまり進展がないのはどうなんだ。
せっかく交流した海の民も後半影薄で家族の物語に帰着。せっかく沈没船に閉じ込められるシチュエーションを用意しておいて、泳ぎに長けた彼等の見せ場がないのは勿体無い。
あとトゥルクンやイルの描写にキャメロンのヴィーガニズムを感じた。それに関連してって訳でもないが、不自然なほどに食事シーンがない。前作はどんぐりみたいなん食ってた気がするけど。異なる文化を学ぶ過程において、何を食べているかって結構重要ポイントだと思うんすけど…。

続編の情報も発表されていて次は“火”がテーマのひとつになるらしく、アバターシリーズは今後パンドラをこの一家が巡るロードムービーのようになっていくのかもしれない。ストーリーはオマケで美麗な映像の為の映画と割り切れば、作品として新境地に辿り着ける…かも?
甲子園の魔王

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