伊月

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターの伊月のレビュー・感想・評価

5.0
シリーズ一作目を観た時の感動をもう一度、そして一作目を更に超える感動を、じっくり味わうことができ、この作品を創り上げたスタッフ陣の技術力と想像力に心奪われました。

一作目は13年前にアカデミー賞で監督賞と作品賞はノミネート止まりで取り逃がしてて、その瞬間をテレビで観て「なんでやねんっ!!!」って悔しい思いをしたので、今回こそ必ず受賞してほしい…。

安直な言葉でしか表現できないのですが、とにかく、圧倒的な映像美、観る人の心を動かす脚本、心地よく力強い台詞、新たな視点で観れるストーリー、そして何より、愛すべきキャラクター達。
3時間12分という時間があまりにもあっという間に感じるほど、この映画にのめり込みました。
映画を観る際によく没入体験と言いますが、没入なんてものじゃない。
あの3時間12分の間、私は確かにジェイク達と共にパンドラにいた。

これは個人的な考えですが、映画を創る者にとって、作品を観た人に「まるで映画の中の登場人物達と共に同じ世界で息をしていた」と思わせることができたら、それが最大の勝利だと思っています。
この作品は完全にそれです。

こんな映画を世に出す化け物が存在すると考えると、恐ろしくなるまであります。
ジェームズ・キャメロン、さすがです…。

なんかもう、脚本が〜とか、構成が〜とか、どうでもいいと思うくらい、単純に感動しました。本当に純粋に面白かった。


ここからは映画の感想というか、映画を観て、感じた事を殴り書きならぬ、殴り打ちします…。

心が動いて、ときめいた。
映画館を出た後の空気が本当に美味しく感じた。
少しだけいつもより世界が広く見えた。
東京の空ってやっぱり綺麗だなって思った。
やっぱり私、映画を創っていこうって思った。才能とか感性とか、どこまでいけるかとか、見つめたら怖くて仕方ない現実も、努力なんてしてるだけじゃ意味ないの分かってて、だからこそ、結果に拘って成功と呼べる何かを手にしても、結局は全てが認められる事はないという事への葛藤も悔しさも、目に見えないものと闘って心がズタズタになる毎日も、そんなものの全てさえもが、愛おしく思えて。
明日も生きようと思った。

これこそきっと、映画のある意味ですよね。
って、改めて思いました。

忘れちゃだめだよね「映画を創りたい」って志したその瞬間の感覚を。
思い出せてくれてありがと。
愛してるよ、映画。
愛なんてものじゃ足りないよ。

でもまぁ、映画学生の間ではきっと二分化されて物議を醸す映画でしょうから、楽しみです、みんなの感想が。
てことで、みなさん早めに観てください。
お酒飲みながら話しましょ。
伊月

伊月