鍋山和弥

スピーシーズ/種の起源の鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

スピーシーズ/種の起源(1995年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品。登場するエイリアン、『シル』が、恐ろしいだけでない所が、○。『シル』は、どのようにして、生まれたのか?それは、宇宙から送られてきた、DNAデータを、元に、研究のため、そのDNAと、人間女性の、卵子を、人工受精により、誕生した、研究材料。最初は、貴重な研究材料として、育てられ、研究者達も、『シル』に、愛着を、持っていたが、その危険性から、毒ガスによる、殺処分が、決定し、実行される。研究者の中には、涙する人も。やはり、研究材料とは言え、生命。長年研究すれば、愛着も湧くということだろう。それでも、人間の、勝手な都合で、命が、粗末にされたと言うしかない。だが、命の危険にさらされた『シル』は、脱走。まあ、当然だ。『シル』の被害を、恐れた研究者達は、秘密裏に、『シル』を、抹殺するため、特別チームを結成する。大まかな流れは、こんな感じ。確かに、『シル』は、物語が、進む中で、人間を、殺していってるが、果たして、危険かどうかではなく、『シル』に、罪はあるのだろうか?人間の都合で、何のために、生まれたか、分からない状態で、今度は、殺されようとしている。『シル』の立場からすれば、わけが分からないはずだ。危険というだけで、宇宙からのDNAとの、ハイブリッドとは言え、『シル』に、人権がない。酷いものだ。この作品の中じゃあ、僕は、『シル』に、一番、同情してしまう。確かに、セックスすると、自分が殺されるので、それは避けたいとは、思ってしまうが、(美人だから、正体も分からず、誘われたら、誘惑には、負けそう・・・・)だが、それは、この生物の、生物的習性によるもの。本人に、罪の意識は無いし、罪もない。悪いのは、研究者達だ。研究者という生き物は、新しい発見があると、すぐ、人権を無視して、研究しがち。大体、秘密裏に行われる研究だ。この混乱の原因は、研究者達だ。『シル』ではない。命を弄ぶ研究は、やはり、避けるべきだろう。『シル』だって、生物なのだ。
鍋山和弥

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