さぞエログロな映像が披露されるのかと思いきや、かなり控えめ。
それどころか、タイトルにある浅右衛門も大して出てこない。
東映ポルノだがエロもほとんど無し。
メインは毒婦･高橋お伝(東てる美)の波乱万丈のロードムービーだ。
前半は劣化『俺たちに明日はない』的展開がだらだら続く。
しかし、仲間達が死んでいき、お伝が孤立して追い詰められていく頃からが面白い。
若造とかデブとか色々仲間が増えていくわけだが、特に悪尼さんが好きだ。
酒は飲むし暴力は振るうし無銭飲食はするしの破戒尼だが、追っ手が迫っているにも関わらず、自分達のせいで死んでしまった男に念仏を唱え続けるのだ。
そのせいで撃たれて死んじゃったけど、いいなあこういうの。
ただのやかましいビッチとしか思えなかったお伝だが、最期に死を覚悟して目を瞑った時の顔はとても美しかった。
この映画は多分2度と観ないと思うけど、尼さんの最期やお伝の表情は2度と忘れないだろう。
