Naoya

二度と目覚めぬ子守唄のNaoyaのレビュー・感想・評価

二度と目覚めぬ子守唄(1985年製作の映画)
2.8
1960年代の日本。父は戦死し、母は公害病を苦に自殺。貧しい家に生まれた少年は、同級生から「出っ歯」というあだ名を付けられ、いじめにあっていた。原田浩監督が1985年に自主制作した8mmアニメ作。高度経済成長で日本が発展を遂げていく中、華やかさとは対比されるかの様に、少年の生きる世界は辛く険しく、容姿から制裁を受ける様の苦痛が凄まじく感じられる。やがて、その葛藤が破裂する様は、高度経済成長の煽りを受ける日本に同化しているようで凄みがあり、絵のインパクトがえげつない。力強く、世の中を象徴しているかの様なメッセージ性が込められた短編作品。
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