フランコ独裁による共産シンパ大粛清絵巻き
独裁政権がすることはそれが右だろうが左だろうがどの国でも同じ。反対派は排除、拘留、拷問、そして死刑。
全く歴史に疎い人間なのをまたもや恥じることになったが、スペイン内戦で共産共和派を打ち破ったフランコ独裁政権は共産シンパを徹底弾圧。
女であれ容赦なく投獄、そして形式だけの審判で死刑宣告。
死刑執行は夜中に外に連れ出し塀際に受刑者を一列に並べ一斉銃殺!
日本での戦前戦中の〝アカ狩り”は強制連行からの獄中拷問死というイメージだが、この映画程の大量虐殺はなされていなかっただろう。
誰のかは忘れたが、絵で見た事があるだけの一列に並べての銃殺場面に軽いショックを受けてしまった。
あんなに簡単に流れ作業のように・・・
妊婦であるため子供を産むまで死刑執行を延期された女性とその妹が本作の主役。
ラストはさすがにこみ上げるものあり。
スペインにおける80年前の出来事ではあるが、現在でも一党独裁軍事政権下では似たようなことが行われ続けているわけで、想像を巡らすだけで暗鬱にならざるを得ない。
3.7の四つ星
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