邦題の“爆破計画”から抱くイメージはまず取っ払ってほしい。
ド派手な演出こそほぼないが、人間の弱さや口では大きなことを言って蛮行を断行する浅はかさを言葉少なに描く。
結局、テロの大半は失敗に終わり人として自滅していくのかもしれない。
いい意味でケリー・ライカートらしい映画でめっちゃ好きでしたね。
派手さはない分、あんまり評価は高くないみたいですが、物語の放つ文学的メッセージが実に深く、そしていっときの注目を浴びるために愚かな行為をする人間に対して容赦ないといえます。
あと、『ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画』は卵映画。
ダムを爆破する計画を練る3人。
ハーモンは少し時間が経ち固くなったスクランブルエッグを好んで食べます。
たんぱく質をとるのは生きるに大切な要素。
一方、ディーナはオートミールだけを口にします。
彼らの命運を示唆した重要なシーンです。
〈キャスト〉
ジョシュ(ジェシー・アイゼンバーグ)
ディーナ(ダコタ・ファニング)
ハーモン(ピーター・サースガード)
サプライズ(アリア・ショウカット)
ディラン(ローガン・ミラー)
ショーン(カイ・レノックス)
アン(キャサリン・ウォーターストン)
コーサー(バリー・デル・シャーマン)
事務員(ジェームズ・レグロス)
※2023年自宅鑑賞61本目
