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U.N.エージェントのmhのレビュー・感想・評価

U.N.エージェント(2008年製作の映画)
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スルプスカ共和国(連邦国家であるボスニアヘルツェゴビナに参加してる地域のひとつ)で起きた、スレプレニツァの虐殺がモチーフのテレビ映画。
ユーゴスラビアが解体するとボシュニャク人(ムスリム人)、セルビア人、クロアチア人がそれぞれ各地で独立運動および抵抗運動をはじめる。
スレプレニツァの虐殺ではセルビア人グループによる、ボシュニャク人の民族浄化が発生。
序盤は国連軍は手が出せない状態。担当者は休暇中で連絡つかないとか、笑えないブラックジョークみたいな状況。この映画の原題でもある「決議819」を国連が採択。スレプレニツァを安全地帯とすることでようやく国連軍が動けるようになる。
そんな中、調査に呼ばれたのが主人公。
虐殺のあとは住民の力を借りて集団墓地に埋めている。そのあとを調査して戦争犯罪としての証拠固めを続けていく。
ヒロインと親密になる地雷踏んだくだりは創作かな? このテンプレプロットのおかげでいくつもの映画のリアリティが損なわれているけど、サスペンスはかなり増す。みんなが使いたがるのもわかるんだけど、なんか安易でもったいないよな。
結局、悪を退治して終わるんだけど、その途中で虐殺のきっかけとなった、将軍の演説が愛国的でかっこよくて、でも気がふれてて印象深かった。
ユーゴスラビア紛争関連はおびただしい数出てるけど、その何本かとあわせて見るとより理解が深まる仕組みの一本。
面白かった。
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