Jean

ズートピアのJeanのレビュー・感想・評価

ズートピア(2016年製作の映画)
3.9
2017.01.05. 日本語視聴

今、どんなに強そうに見える人でも
実は過去に辛い思いをしている

でも強いのは前からそうだったわけじゃなくて、
そうならざる終えなかった
差別や偏見、異文化に対する不十分な理解…
社会に住む上でみんながぶちあたる壁

そういった普段、人が内に秘めている
心の傷やシコリ、
みんなが目を逸らしている現実社会を隠さず
しっかりと描いていること

そしてそれの壁を乗り越える過程を
誰にでもわかるストーリーで伝えていること

これらがとても素晴らしいと思う

この映画を見ることで
みんなそれぞれに
「自分はこのキャラにそっくり!」と思える、
それだけの多様性がこの作品にはあったように思う

私の場合、それはニック
彼の過去のトラウマが今の彼を作り出したように
私もそんな経験がある

だから、ニックのちょっとひねくれた所や
過去の傷を今も引きずっている所、
彼ほど巧みではないがずるい所などなど
そんな彼に自分を重ね合わせている自分がいた


自分を見つめ
自分を知り
自分を変えることから
全てがはじまる


最後にジュディが言ったことは
きっと誰もが1度はチャレンジしていたり、
これからするであろうことだ

私はその真っ最中
自分の夢を追いかけ諦めず
一生懸命なジュディを
私は励ましたくなる反面、
どこか羨ましく思う

自分の殻を打ち破る彼女が眩しく
それができない私は真っ暗闇にいるよう

でもきっとそれは通過点でしかなくて、
それを過ぎれば私には色々なことが待っている

そんな前向きな気持ちにさせてくれる
作品でもあった

辛い過去があるからこそ、
今の自分がいる

それを改めて思い出させてくれた本作は
私にとってただのディズニー映画でなく、
私自身が見えなくなっていた心の奥を
覗かせてくれた大切な作品となった
Jean

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