たとえば、
輪廻転成だとかのストーリーテリングに
自己啓発要素を孕ませたような‥
そんな作品だと思っていた。
でも予想とは違うのものだったので
意外性はありましたが、
スリラー、ホラー、オカルト、サスペンス‥
世界観が多様すぎてまとまりがなく、
ラストはまさかの。
ちょっとうんざりした。
同性目線からすると余計に。
病気だと言われればそれまでだけど。
ごめんなルイ。こじれた大人の私情で
こんなに辛い想いをさせて。
それを隠して愛想笑いとかさせてごめんなって思う。
ルイのような賢明で優しい子は
全てを知ったうえで、むしろ母親を
護ろうと振舞っていたに違いない。
序盤の、セラピストに対する
クソ生意気な態度にもうなずける。
心を開く場所もなく、拠り所もなく。
やっと打ち解けられる大人が現れたのかと思ったら
また大人の都合で引き離され。
これは歪むわ。
もっと精神的な疾患を患ってもおかしくない。
絡まった糸の解き方を自分なりに
解釈しつつ、理解を深めようとする作業、
としては観応えがあった。
エンディング寸前の
数秒にだけは希望を持たせてください。
そう祈りたくなるような作品。