リメイクすると知り、そういえば誰だったか面白いって言ってた気がするなぁと思い出し鑑賞。
スリリングでスピード感のある展開でグイグイ引き込まれるが、主人公に人間的な魅力を感じず、「こんなやつなら自業自得だよな」と、終始冷めた目線での鑑賞だった。
共感できない主人公の映画だとこうなるのはわかってるのに、なかなかチャレンジングだよなぁ。ただし、そんなクソ主人公の物語なのに最後まで観せちゃうって実は凄い映画だったんじゃないか？と、レビューを書きながら思い始めた自分がいる。
思い返せば主人公の感情表現は巧みだった。全てがうまく行かないと感じる焦り、現実逃避したいほどの絶望、保身から来る怒りや八つ当たりなどの感情の起伏、本当は駄目だと分かってる罪悪感、ちょっと上手くいったから調子に乗っちゃう高揚感。こういう感情は僕も経験があって、思い出したくもないし、人がそうなってるのを観るだけで心がザワつく。あれれ？よく考えたらこれって共感しちゃってた？
もしかしたら、そういった感情を呼び起こして、やっぱ人の道に外れることしちゃダメってわかってるよね？こうなるで！と諭してくれる、反面教師的なメッセージだったのかもしれない。
