このレビューはネタバレを含みます
自宅で鑑賞。
韓国では5週連続で観客動員No.1を獲得したサスペンス映画。
監督は「マイ・リトル・ヒーロー」のキム・ソンフン。
映画秘宝で面白いと紹介されていて気になっていたのでこの度鑑賞したんだけど…
お、お、お、お、おもしれぇー!!
いやぁ、相変わらず韓国産サスペンスは凄い。
「テロ、ライブ」もそうだけどなんでこう韓国のサスペンスは一定上の基準を易々とぶち破ってくるのか。凄い。
話はイ・ソンギュン(「火車」)演じる刑事ゴンスが母の葬儀に向かう途中、誤って人を轢いてしまう。危ない橋を渡りつつもなんとか母の棺桶に死体を隠したゴンスだったが、謎の男から「お前が殺したことを知っている」と電話が入る。果たしてゴンスの運命は?という内容なんだけど、まぁ、冒頭からどんだけ運が悪いんだってくらいに常に何かしらのトラブルが波状攻撃のようにゴンスのもとに起こりまくる。
まさに息つく暇もないような怒涛の展開の連続。
そして、明らかになる真実…。上手いなぁ。見せ方が上手い。
キャストも良かった。
主人公のゴンス刑事はどうやら汚職にも関わっているようなダーティーな刑事なんだけど、数々の巻き起こる災難に対して狼狽えるが、真相を追究し、謎の男を追い詰めるために反旗を翻す様は単純にカッコ良いし、カタルシスがあった。
そして、関係ないけどアジカンのベース山田さんに似ていた笑
あとは、やっぱり謎の男チャンミンを演じるチョ・ジヌンが凄かった!
大好きな映画「ファイ 悪魔に育てられた少年」では5人のおじさんのうち、吃音をもった優しいおじさんを演じたことが記憶に新しいジヌンだが、今回は一転して冷酷で計算高い目撃者となってゴンスを追い詰めるんだけど、もうこいつは一種のバケモノと言えるような怪人物!
初っ端からゴンスに強烈な平手打ちかますし、終盤、ゴンスが警察からくすねた「あるもの」でジヌンに一泡吹かせるんだけど…。
いやー、不死身か!!再登場した時、心臓止まるかと思ったわ!!
それでなくとも、そのシーン、単純にショッキングすぎて描写としてすごく新鮮だった!見所の一つです!
そして、ラストの室内でのまさに大乱闘と言うべき迫力のシーン。
もうこのシーン凄い、引き込まれる。
アクションが凄いというよりも、もう執念の戦いというかなんというか、お互いが「殺す」という執念のもと、どこまでも足掻き、殴り、嚙みつきと…当人同士は必死なんだろうけどもう凄すぎて笑ってしまった。
ラストの意表をつく最後も意外性があって良いし、またも韓国映画に一つの傑作が誕生したなぁという印象。
そして、チョ・ジヌン、ソ・ガンホ(「殺人の追憶」)やキム・ユンソク(「海にかかる霧」)、チェ・ミンシク(「ルーシー」)に続いて個人的には見逃せないおじさん俳優になった。