ZUSHIO

トイ・ストーリー4のZUSHIOのレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)
2.8
アンディー3部作ともいうべき1~3までで美しく纏まっているので、やはりストーリーやアクションで魅せる場面はたくさんあるものの、どうしても蛇足感は否めなかった。
そもそも、ほぼ公式設定となっている通り、アンディーが幼少期に亡くした父親の投影としてのウッディー(≒父親)、いわばその孤独感を埋めるためにアンディーが脳内で展開していたイマジナリーフレンドとしてのトイたちの物語として3までの物語があったことは、3のラストシーンの青空と、1のアンディーの子ども部屋の壁紙が同じであることからも分かる構造になっているし、そこから卒業するアンディーにこそ物語の価値があったはずだった。
しかし、4にはアンディーはもちろん、ボニーのイマジナリーフレンドにすら成れていないウッディーの、空の巣症候群からの脱却、あるいは定年退職後の「セカンドチャンス」の物語として終わるのであって、1~3までの構造までを踏まえても全く美しくないし、昭和の価値観で現場を振り回す老害のようなウッディーが選択定年を取るような物語を一体誰が楽しめるのかも分からない。
ZUSHIO

ZUSHIO