ゆっけ

トイ・ストーリー4のゆっけのレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)
4.5
さすがのクオリティ。
深いよ、この「トイ・ストーリー」。

これ一度だけ観てわかるような映画じゃなくて、
何度も観て、やっと心に来る系の映画だった。
その意味でもう一度観たい。

一言で言えば「役割」について考えさせられます。

誰かのために生きるって、辛いこともあります。リーダーとしての「使命」や「責任」の重圧から、倒れてしまうことも。自分が必要とされなくなるときもやってくるから。それでも、与え続ける人生もよしで、次の世代に引き継いで、別の生き方をするのもよし。なにかにこだわりを持ちすぎて、無理しなくていいんだよ、というとても温かいメッセージを感じました。

メッセージ性の他にも、映像がすんばらしい。
まず、冒頭の雨のシーンからワクワクさせる。
アンティークショップや遊園地の夜景とか、綺麗すぎて涙出ます。
そして言うまでもなく、愛らしきキャラクター。
さらにピクサーがすごいのは、新キャラの描き方。さすがですよね。
ダッキー&バニーもいいし、チョコプラの2人の吹き替えもとてもうまかったです。

おもちゃの話でしょ?
とかおもちゃのルール破っているよとか(本作だけでなく『トイ・ストーリー2』の道路のシーンでも人間に邪魔になってたし)わかるけど、
自分は良いと思いました。

ウッディ。
ギャビー・ギャビー。
フォーキー。
バズも、ボーもみんなそれぞれの思いがあって生きている。

過去作を否定しているわけでは決してないと思います。誰だって、好き嫌いはあるし、それも多様性を受け入れているから。
自分の内なる声を聞いてそれに応えて生きる。前作までが、一つの生き方の提示にすぎなく、今回はその一方的だった価値観が広がっただけ。

『トイ・ストーリー3』が誰もが納得の行く結末を描いたという点で傑作でしたが、今回はむしろ、いろいろな感想が生まれたという意味でどちらも傑作に違いない。(シリーズの大ファンほど感想が変わってくるので、スコアはあまり気にしないで観たほうが良いと思います)

残りの感想はネタバレありのコメントにて。(2D吹替で鑑賞)
ゆっけ

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