【神様はそんなこと言わない】
帰れなくなった故郷に帰る、PKの中にあるのはこれだけなんです。
そのために『神様』を探すのですが、そんな中で彼が学んだこととは―。
物語の中盤、神様について彼は次のように解釈します。
「何度も怒鳴られてわかった。
神様はどうやら一人じゃない、色々いるんだって。
しかも神様によって規則も違う。
それぞれ別の会社を運営してて、その会社が宗教と呼ばれてる。
それぞれの会社ごとにそれぞれ代理人がいて、地球人は誰でも皆どれかの会社、つまり宗教に属しているらしい。
そして他の宗教じゃなく自分の宗教の神様だけを信じてる。
僕の宗教はどれで誰が神様なんだろう。
まず、自分の神様を知らないと。」
皮肉にも神様が何なのかかわからない彼が最も純粋に神様を信じ探し求めるのです。
「きっと、うまくいく」にも見られたような皆が信じ切っている、また下手に批判できないものごとに「なんで？どうして？」と食って掛かる痛快さがこの映画にもあります。ひいてはコメディとシリアスの使い分けが今作も上手いなと思いました。
楽しさも熱さも備えた一本です。
