たかさき

幕が上がるのたかさきのレビュー・感想・評価

幕が上がる(2015年製作の映画)
4.0
自らの思い出と照らし合わせて、良い意味で落ち込んじゃうくらいのキラキラ青春映画だった。
部活っていうのは本当にいつか辞めなくてはならないもので、あっという間に終わりが来る。そんな感じでこの映画も終わっていった。「あぁ、終わってしまった」「これからなのに」と。そんな高校生活の刹那とアイドルとしての少女性の儚さが重なって、なんとも虚しくなる。これも良い意味で。
やはりファンとなると「演技頑張れ…頑張れ…」みたいな視点になっちゃって、祈りっぱなし。心の手汗がすごい。ただ、思ったよりも全然しっかりしてた。
ファンには嬉しい小ネタも多いけれど、そういう部分を減らしてもっと無骨に作ってみても良かったかも。アイドル映画としてのこの作品の魅力と、一女優としてもこれから活躍してゆく予感を纏った彼女たちのパワーとで、勝手に自分の中の天秤が揺れました。
5人それぞれがそれぞれの良い顔で映っていて良かったです。でもやっぱり最後に残るのは「寂しさ」かなぁ。前向きな寂しさ。寂しくなれる映画って、すごく良い映画だと思います。
たかさき

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