このレビューはネタバレを含みます
ロケ地が贅沢な分、大きなストーリーのカタルシスを迎える倉庫のちゃちさが際立つ。ので、「結局ドラマスケール」と言われてしまうのも納得。
だが、2つの回想の質感。ジュブナイル、そして高橋一生の怨念を込めた演技にまんまと引き込まれ、映画の強度が保たれている感じか。
岸辺露伴と淡い恋というミスマッチなテーマ性が美術作品の上品さと溶け合っていて、好きな映画です。
黒い絵の全貌が見える時とか鳥肌立つし、そもそもそこに最初からあったのに黒すぎて気付かなかった絵に気付くシーンも良いよね。