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幕が上がるのyoshishiのレビュー・感想・評価

幕が上がる(2015年製作の映画)
4.3
面白かったというのが率直な感想!ただそれがももクロ好きという補正がはいっているからなのかは自分でも分からない。
だが、ストーリー自体が単純に面白く、ももクロ5人それぞれの個性が役に合っており、モノノフとしては絶対に楽しめることは明確である。モノノフ以外の人にとっては、ももたまいの添い寝や三宅さんなどのももクロネタがあまた見られたことが鬱陶しいと感じられるかもしれない。
しかし総合的に見てもやはり良質な青春映画であった。高校生が部活をやっている中での独特の悩み、コンプレックスは上手いこと描かれていたように感じた。高校生なので悩みの超え方もだんだんわかってきてはいるものの、うまくその感情を言語化することが出来ないあたりが思春期っぽいと感じた。「優しくされると反発しちゃう」、「自分でも自身の興味があることが分からない。分かれば苦労しない」というセリフはまさに思春期な感じがした。
顧問の先生をはじめとする小ネタも面白く、退屈せずに見られた。

※以下ネタバレ
【ストーリーについて】
「なぜ彼女たちは演劇をやっているのか」というのが特に序盤でのテーマの一つであった。その演劇部に入ったきっかけが大した理由ではないあたりが、リアルで良かった。
だんだん仲が深まってきたり、「ファイト、オー!」の合い具合でチームの歯車が回り出す感じが演出されていたのがよかった。

【納得できないところ】
・杏果の役が転校してきた理由は辻褄が合うようで合わない。
・しおりんの役の中西さん苦手演技が少し過剰だと思った。現実では絶対あそこまではしないと思う(笑)
・最後の伝えたいメッセージが抽象的
・先生がいなくなるけど、自分としてはいなくても大丈夫なくらい彼女たちがたくましく見えてしまい、そこまで悲しみを乗り越えた感じがしなかった。

繰り返しになるが、やはり映画としてかなり面白かったし、見てる途中で涙も出てくるくらい感動した。大人としても考えさせられることもあったし、ぜひもう一度見たいと思うほどお気に入りの一本となった。
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