はれりーまん

ナイトクローラーのはれりーまんのレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
4.5
 何だろう、この全編にわたって存在する緊迫感は。このテーマで、これだけの緊迫感をキープし続けさせるのは、評判通り脚本のおかげなのか!?
 振り返ってみると、序盤のコソ泥時代、それも映画中で最初の犯行が効いている。それと、ギレンホールのサイコパスの怪演。サイコパスは自分の行動が正当で疑いをもたないわけだけど、最初の犯行でそれを印象付け、あとはいつとんでもないことをしでかすのかと引っ張りに引っ張りつづける。そして、ついに期待通りにそれは行われてしまうのだが、それだけ引っ張っておいて、ラストは日常に戻すという落とし方。序盤から、普通は葛藤があってやむなくやるようなことをあっさりやりつづけるという非日常を表現しつづけながら、ラストは普通のニュース映像取材会社の話だったと言わんばかり。ある意味、爽快さすら漂う。これはシュールな皮肉か。こんな映画は大好きなのさ。